Amazonセラーと商標登録

先日ご紹介した通り代表商品：天地創造ブラを商標登録しました。弊社では商標登録を弁理士に依頼せず全て自力で行っています！

商標登録はAmazonセラーにとって重要な戦略的ステップですが、いつ商標登録すればいいのか？どういった手続が必要になるのか？弁理士に依頼せずに申請しても問題ないのか？…といった様々な疑問を解消したうえで進める必要があります。

また費用面等から自力で申請を行う事を検討されている方も多いのではないでしょうか、少なくとも弊社はそうでした。

そういったお悩みを解消する為、複数回に分けてAmazonセラー様向けに商標登録の判断に資する情報や自力で商標登録を行った経験を踏まえ自力で商標登録する手順を紹介します。是非参考にして下さい♪

• Amazonセラーが商標登録するメリット！法的保護+Amazon内限定特典を解説♪→本記事
• 商標登録はいつすればいい？商標登録が必要か否か判断基準をご紹介♪
• 商標登録、弁理士を使わなくても大丈夫？弁理士法と実務の両面で検証
• 商標登録の一般的な流れを解説、申請期間を短縮する方法も紹介♪
• 自力で商標登録その1！流れを整理、何にどれだけ時間が掛かる？
• 自力で商標登録その2！無料で使えるツールで実際に申請してみた♪
• 自力で商標登録その3！早期審査を弁理士無しで勝ち取ってみた♪

Amazonで商標登録する意味

商標登録する事で法的には指定した分類において特定の文言や図形等の独占使用が可能になります。

では、Amazon上ではどうなるのでしょうか？Amazonにおける商標登録のメリットをまとめてみましょう。商標登録の上、Amazon Brand Registryに登録すると以下の特典を得ることが出来ます。

①法的保護以上のブランド保護機能

強いブランド保護機能

上述の通り商標の法的効力は指定の文言や図形等を独占しようできるだけに留まりますが、Amazon Brand Registryに登録すると知的財産権侵害に関するクレームを専用ページより行えるようになります。商標権で保護されている商品はもちろん、自社オリジナル商品への相乗り出品を行うセラーの排除、画像や文書の著作権侵害等、商標に無関係な権利保護までこちらから申告可能です。

知的財産権保護が迅速に行われる

これは公式にアナウンスされている訳ではありませんが、両方の窓口から知的財産権侵害に関するクレームを行った経験上Amazon Brand Registryから申告した方が圧倒的に審査が速いです。通常の窓口から報告する場合2週間程度掛かりますが、Amazon Brand RegistryならAI判定で即時対応or1～2日程度で対応が完了します。

②広告種類の追加

スポンサーブランド広告(検索ページに表示される検索順位を無視した横断広告)、スポンサーディスプレイ広告(商品の詳細ページに表示される広告)を実施できるようになります。

③ストアページ

Amazon内にストアページを持てます。参考：Addnewのストアページ

商品ページからブランド名をタッチする事で表示されるページが通常の出品商品一覧ページではなくストアページになります。構成を自由に決定可能で、セール中の商品をリスト化できたり等利便性が高いです。

※ただし、Amazonはストアで買い回る必要がある楽天等の他サイトと異なり、セラーの垣根を意識することなく検索から必要なものだけ買えることが特徴でもある為、顧客がブランドを指名買いするような強いブランド力が無いとストアページを設ける意味が薄くなります。

④JANコードなしでの出品

製品コード免除申請が通りやすくなります。
ブランドの出品商品のリスト表示が可能

⑤Brand analytics

自社ブランド名/ASINの検索キーワード順位を確認可能。

※初期状態では情報元がアメリカになっている為、日本へ変更しないと日本での販売情報が表示できない

⑥Amazon Vine

Amazon Vine（レビュー先取りプログラム）に参加できる。登録すると商品代をセラーが負担しVineメンバーに商品を提供。

レビューが投稿される…事が有るプログラム。

必ずレビューが投稿されるわけでは無く、またVineメンバーはAmazonがレビュー内容の評価が高いユーザーを招待し構成している為、あくまでも客観的なレビューに終始します。コストを掛けて悪い評価が付くことも有るので使い所には注意が必要です。

まとめ

どの特典も使い方次第でストアの業績を伸ばすことが可能ですが、結局最も有用性が高いのは「①法的保護以上のブランド保護機能」です。

Amazonにはノーブランド品が溢れる闇市的性質があり、売れ行きの良い商品を模倣した商品名や画像や文書の流用、最悪の場合商品ページそのものの模倣等を行う権利侵害を厭わないセラーが一定数存在します。そういったセラーから自社の商品を守る事が出来る点は安全に販売を続ける為に欠かせません。

従って、Amazon Brand Registryによって他のセラーから守る事が出来る利益＞商標登録に掛かるコストとなれば商標登録を行うメリットが有ると言えるでしょう。以上、Amazonセラーが商標登録するメリットについて法的、Amazon内で得られる特典の両側面から紹介しました～♪